猫背女の救済
【前回記事】
自らの罪を認め、おとなしく両手を差し出した容疑者アラサー不美人(31)。
手錠を携え、歩み寄る刑事。
彼がまさに手錠をかけんとしたその瞬間…
…シュパッ
「待たせたな…ネコゼーラームーン…」
一輪の薔薇…
もしかして…
骨盤矯正の国の王子、プリンス・セイタインディミオン様…?
「清らかな乙女の純情を穢す者は、このカイロプラクティッキード仮面が許さない…」
「貴様、何者だ!? その女をこっちへよこせ! 」
どよめく刑事たちを横目に、アラサー不美人ことネコゼーラームーン(らしい)を抱きかかえるカイロプラクティッキード仮面ことプリンス・セイタインディミオン。
次の瞬間、彼はマントを翻し、軽やかに夜空へと飛び立った…(あれ、本家のタキシード仮面って空飛びましたっけ…? )
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きらめく星空に浮かぶ、ふたつの人影。
「泣いているばかりでは何も解決しないぞ、ネコゼーラームーン…」
「カイロプラクティッキード仮面さまぁ…」
ネコゼーラームーンを家まで送り届け、柔らかな手つきで彼女の頭を撫でたカイロプラクティッキード仮面は、一通の封筒を手渡すと、颯爽とその場を立ち去った。
「さらばだ、ネコゼーラームーン…」
ネコゼーラームーンの手元に残った封筒。
どうやら何か入っているようだ。
そっと中を覗いてみると、それは…
………カイロプラクティッキード仮面が経営する、整体院のチラシだった………
第1部: ネコゼーラームーン 完
次週より、第2部: カオデーカームーンがスタートするよ!
よい子のみんな、お楽しみにね(嘘)!