アラサー不美人の哀れな美容事情

「アラフォー不美人」に改名する機会を探り中。

世界一どうでもいい恋 ♯4

私が高校生のころ好きだった人の思い出。


BGMはhitomiさんで、『LOVE2000』!
あ、都はるみさんで、『好きになった人』でもOK!


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1人目 : 柏木衛門督(『源氏物語』より)


源氏物語というか、まぁ主に漫画『あさきゆめみし』なんですけど。
当時、なぜか異常なまでに源氏の世界に執着しておりまして。


私の妄想癖は、この時すでに完成されていたんだと思います。


顔がパツパツで髪が伸びやすい体質なのも相まって、「もし私が平安時代に生まれていたら絶世の美女だったかもしれない……」とか何とか、淡い希望を抱いていたのかもしれません。


当時の私に告ぐ。


言っときますけど、そんな「もしもシリーズ」絶対ありえませんから。


アンタね、その時代に生まれていたら、まず間違いなく貴族ではないから。
100パー平民ですから。
その華やかな世界へと足を踏み入れることすら許されませんから。


ちなみに柏木衛門督の私の中でのイメージは、SMAPの稲垣くんでした。


作中の絵を見ても、なんか似ていたんですよね。
上品さ漂う美形で頭も良いのに、不器用で。


好きになったら一直線。
でも選んだ相手が悪すぎて、頑張っても頑張っても報われない。


そんな不遇な彼が、心の底から愛おしかったんです。


「真面目すぎるあまり、一生懸命すぎるあまり、やらかす」というところが……


あ、これは稲垣くんのことじゃないですよ。
柏木衛門督の話ですよ。


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2人目 : 芥川龍之介


『芥川のすべて』みたいなタイトルの本を持っていました。


いや本当に、芥川龍之介ってものすごいイケメンだと思いませんか?


学生服を着て学生帽をかぶっている、あの有名な写真とか……


あと、坊主頭? で浴衣を着ている見返り美人的な構図の写真も超絶美男子です。
黒髪短髪がたまらんね。


嫉妬のあまり、奥様の名前と写真まで探し当てました。
まぁ探し当てたもなにも、例の『芥川のすべて』に載っていたんですけどね。


……当たり前ですが、容姿、家柄ともに完敗でした……

ボクはすべて幸福な時に、一番不幸な事を考へます。

そうして万一不幸になった時の心の訓練をやって見ます。

その一つは文ちゃんがボクの所へ来なくなる事ですよ。


キャーーーー!
倒れます!!
こんな手紙もらったら倒れます!!!


たとえこの先不幸しか待っていなかったとしても、この言葉さえあれば強く生きていける気がします、私!!!!


……ビバ龍之介様!!!!!


あ、当時芥川龍之介のことを「龍之介様」と呼んでいました。
いよいよヤバい奴ですよね。


先日、実家に帰って自分の部屋の掃除していたら、高校生の時に友だちから届いた年賀状が出てきたのですが、


「今年こそ、龍之介様から卒業してちゃんと彼氏を見つけるように! 」


と書いてありました。


常に冷静な意見をくれる女友達こそ、人生の宝だと実感しました。


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3人目 : 車掌の新山さん


「切符を拝見します」とか言って、車掌さんが車内を行ったり来たりするじゃないですか。


その時、彼の生声を聞いて衝撃が走りました。


生声なのにマイクを通したような声なんですよ奥さん。


お腹に響く、低音の超絶色っぽボイスだったんです。
私が男性を顔より声で選ぶようになったのは、たしかこの頃からだったと記憶しています。


この人の魅力に関しては唯一身近に理解者がいて、それは同じ高校に通ってた親友なんですけどね。


新山さんに会えた朝はそりゃもう2人してテンション爆上がりで、さぞかしご迷惑をおかけしたことだろうなぁと思います。
心よりお詫び申し上げます。


その頃、いつも急行電車を使って通学していたのですが、各駅停車に新山さんが乗っている日は慌ててそちらに乗り換えていました。


一番後ろの車両の、車掌さんスペースの前を陣取って……
各停だから車内はガラガラなのに、ずっと立ったまま……


ってこれ、完全にストーカーですよね。


でもその時は好きすぎて必死だったんです。


急行なら5分で学校の最寄駅に到着してしまうところ、各駅停車だと15分くらいかかるんです。
各停に乗り換えることで、新山さんのお側にいられる時間を10分延長できることが、この上ない幸せだったんです。


ある朝、彼の左手の薬指に光る輪っかを発見してしまった時は、息が出来なくなるくらいショックだったなぁ……


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以上の記述から、言えることはただひとつ。


「そりゃ彼氏できませんわ」


てことです。



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