私がイケてないのは、きっとこの鏡がポンコツなせいだ
突然ですが、みなさんには「映りの良い鏡」もしくは「悪い鏡」ってありませんか?
【映りが良い鏡の場合】
「本日も国民から怒りの声、届いております。30代女性、会社員の方からです」
BGM : サン・サーンス『白鳥』
ファ〜ラ〜ラ〜♪ ファ〜ラ〜ラ〜♪ ラ〜ラ〜ラ〜♬
「やたらと細く見える鏡を試着室の姿見に採用し、客をぬか喜びさせて購買意欲を煽る衣料品店に怒りを感じています」
……ありますよね、こういう鏡。
服屋さんとかコスメカウンターとかの鏡にありがち。
客もおだてりゃ木に登る……
愚かなる民衆の消費行動を促すことを目的とした、資本主義社会の手先。
いや、気持ちは分かるんですよ。
鏡に映った自分の姿があまりにもヒドイと、テンション下がって買い物どころじゃなくなりますもんね。
しかし今回私が申し上げたいのは、そういうことではなく。
〔映り良好ミラー : 私の場合〕
第 3位 : 友人にもらった京都のお土産のミニミラー
さっすが京都!
よっ! 千年の都!
……が関係あるのかどうかは不明ですが、どんな照明の下でも顔色が良く映る気がする。
第 2位 : 会社の 3階トイレの鏡
1階じゃダメなの。
5階でもダメなの。
第 1位 : 義実家の下駄箱の、はめ込み式姿見
憂鬱な義実家訪問も、この鏡さえあれば乗り切れる。
むしろ遠方のため、なかなかこの鏡を見られないのが残念なほど。
とりあえず、この映りの自分を手元に置いておきたくて、こっそり鏡越しに自撮りしてみたり。
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「映り良好ミラー」とは、以上のような「私的に」「なぜか」イイ感じに映る鏡のことです。
何人かの知人に確認したところ〈日ごろの交友関係の浅さがたたり、サンプル数は非常に少ないのですが〉、やはり各々「マイ❤︎ベスト❤︎ミラー」をお持ちのようで。
ちなみに、ツライとき、悲しいとき、落ち込んでいるときの最終手段として繰り出し、一服の清涼剤的に活用するのが「マイ❤︎ベスト❤︎ミラー」の正しい用法です。
ただし、その瞬間は気分が良くなるものの、クセになると勘違いを増長させるので乱用は厳禁。
依存性のある、ちょっとキケンな鏡です。
【映りが悪い鏡の場合】
反対に「この鏡の前を通るときは思わず目を背けたくなる」という「マイ★ワースト★ミラー」もあります。
〔映り最悪ミラー : 私の場合〕
第 3位 : 自宅の浴室の全身鏡
「マイ◆ノーマル◆ミラー」〈そんな分類もあったの?〉である自宅リビングの姿見と浴室の鏡とのギャップがすごすぎる……
見た目体重、軽く10㎏は違いそうな感じの仕上がりです。
全裸になることを余儀なくされる場所の鏡が、あろうことか「マイ★ワースト★ミラー 」であるという悲劇……
第 2位 : 両親の寝室の窓ガラス〈@実家、夜間〉
この窓に映る自分の姿があまりにも無残で……
雨戸を閉める際、直視できずにあさっての方向を見ていたら、思いっきり指を挟んだぜ。
中指の先っぽ、流血だぜ。
第 1位 : UNI◯LO、しま◯らの試着室
……私、4頭身くらいしかない……
……約2分ほど固まった。
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ちなみに、「最近太ったような気がする……」等、少々現実を見つめ直したいときのために、自戒の念を込めて保管しておくのが「マイ★ワースト★ミラー」の処方箋。
「マイ❤︎ベスト❤︎ミラー」とは真逆の用法です。
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しかしながら私たちには、「マイ★ワースト★ミラー」のさらに上を行く脅威が待ち受けています。
それは、「写真」という存在〈自撮りじゃないよ、証明写真or不意打ち写真ね〉。
左右非対称な顔を持つ私の場合、なおさらその傾向が顕著に浮かび上がります。
【写真】
自分単体では決して気づくことのない顔のデカさ……
ちょっと待って。
なんだかそもそも、生物学的な種が違う気が……
例えば同じネコ科でも、ネコとライオンレベルの差があるような気が……
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